雑木帳

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【感想/囲碁】井山棋聖の構想力がすごかった 棋聖戦第6局 井山棋聖-山下九段

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2週間くらい前の結果になってしまいますが、棋聖戦は井山棋聖が4勝2敗で防衛しました。3連勝後の2連敗ということで山下9段に押されてる雰囲気の中、勝ってしまうあたり流石6冠保持者だなーと思いました。まだ24歳なのにすごいよな。

個人的には井山棋聖の構想力というか、先の先を見る力がどんなんなってるんだと驚かされた1局でした。

棋譜はここで見れます→棋聖戦 : 囲碁将棋 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 

下辺の黒三子にこだわった山下九段とこだわらなかった井山棋聖

白が▲と打ったところですが、白としては黒に一緒にこの辺りを打ってもらいたいとのことだったのだろうと思います。白は左下からつながる石からさらに中央に石をつなげたくて、その代わりに黒は下辺を陣地にしてもいいですよとような感じでしょうか。

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結果論ですけど、この手では左辺に打って丸で囲んだ部分を大きくするといった作戦でもよかったんじゃないかなーと思います。その理由については後で書いています。

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星にかかって挟まれると・・・

黒が▲と打った場面。左下に白石が沢山あるのでこのように打ったものと思います。僕なんかだと何も考えず三々に打ってしまいそうですけど。。。相手の石が沢山あるところだしそんなに大きな陣地が出来そうにもないから陣地作らせてあげます、けど自分の陣地も確保させてくださいという感じの手。

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ちなみに分かりやすいからと三々に入ってしまうと、赤丸の部分がとても大きくなってしまいますね。左上の白が左下の白と呼応して理想的な陣地の囲い方が出来てしまいます。

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そこでその注文を外すために上の図の▲に打った結果が下の図。ずいぶん進んでいますが、左の風景を見ると上の図とは白の陣地の大きさが全然違いますよね。左下にたくさんいた白にくっつくように白石が増えています。囲碁は最終的に陣地が多い方が勝つゲームですので、いかに効率よく陣地を囲うかが大切になります。なので出来れば沢山の石で小さく陣地を囲いたくないんですね。

ただしこの場合の白は、左辺で窮屈なかっこうになった代わりに▲に打つことで下辺の黒3つの石を制することが出来たのでこれはこれで1局なのでしょう。

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ここからの井山棋聖の構想がすごいと思った

ここからが自分の中でのハイライトでした。勘ですけど下図 1に打った時点で、井山棋聖は27のことを考えていたんじゃないのかなーと思いました。それくらい一連の流れがきれいに見えたからです。興味ある方は一度棋譜を見てください。

それで自分なりの考えは・・・

  1. 1で三々に入ると白は自分の陣地を持つために6とひらかざるを得ない
  2. 7が上辺の白を狙うと同時に右辺から上辺を広げる好点になる
  3. 右辺が大きくなりそうなので白は右辺に入ってくる
  4. 入ってきた白を攻めることで黒石が真ん中に来る(15~25の黒石)
  5. 4の黒石が援軍になるので27と動き出すことができる。

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つまり相手の手をある程度制限してしまって、自分の狙いのところに打ったように思うのです。そんなこと考えていると、井山棋聖は一つ目の図の下辺▲の白はねを見た時点でこんなことまで考えてたんじゃないの?とか思ってしまいました。下辺は白に手をかけてもらってもそんなに陣地になりませんよと、白の打ち方によっては取れているようで取るの大変なんじゃないですかと。

全部僕の妄想なのでわからないですけど、そんな風に思ってしまうくらいに見事な打ち方だなぁと思いました。いつかはこんな風に…とか言ってないで3手先を読めるように頑張ります。あらためて、すごいですね井山棋聖。そして防衛おめでとうございます。